岩屋寺探検 vol.2
参道を行く

参道マップ
2つの大きな岩峰に挟まれた岩屋寺。
境内へ向かう参道は、急傾斜の坂や
石段が約600mにわたって続くため
難所の霊場の1つに数えられます。
一方、この参道沿いには、
いくつもの見所が点在しています。
そのひとつひとつを味わいながら、
ゆっくりと歩いてみませんか。
(*地図上のポイントをクリック!)

岩屋寺前バス停 スタート
公共交通機関でお越しの方は、こちらで下車。
ここから、参拝スタートです。
赤い欄干の橋を渡って、参道へと進みます。

橋
県道210号に沿って流れる直瀬川。そこに架かる赤い欄干の橋を渡れば、岩屋寺参道があります。
道幅が狭く、民家が軒を連ねているため、通行には十分ご注意ください。
*キャンピングカーやマイクロバス以上の大型車は進入禁止です。

参拝駐車場①
橋を渡ったところにある民営の駐車場です。
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約10台駐車可
300円/1台

参拝駐車場②
参道下にある民営の駐車場です。
比較的駐車しやすい場所にあります。
ここから参道に向かって坂道が続きます。
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13台駐車可
300円/1台
(場内にトイレ有)

参拝駐車場③
参道最寄りの民営の駐車場です。
ちょっとでもショートカットしたい方はこちらに停めると便利です。
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21台駐車可
300円/1台
(場内にトイレ有)

土産物店
参道に続く坂道の周辺には、土産物店が2軒あります。お遍路さん向けの杖や白衣、納経帳や、手ぬぐい、キーホルダーなどの土産物など、いろんなものが所狭しと並べられています。
ちょっとのぞいて見るのも楽しく、タイミングが合えば、生姜湯など、うれしいお接待を頂けることもありますよ。

参道入口さんどういりぐち
石柱から先は急な上り坂や階段が約700mにわたって続きます。
参道周辺には杉や檜、橡(トチ)の木々が空高くそびえ、森林浴も楽しめます。
参道には要所要所にベンチが設置されているので、休憩しながら、周囲の景色を楽しみながら、ゆっくりと歩いていきましょう。
*クッション性の高いスニーカーのような歩きやすい靴がおすすめです。
*土産物店を過ぎると、境内に着くまで、参道に自販機などはありません。
汗をかく夏場は特に、飲み物を持参すると安心です。

参道〜入口から山門までの石段〜
参道入口から少し坂道を上ると現れるのが、目のくらむような急傾斜の石段です。足腰に自信のない方は、もうこれ、息が切れること必至です。
手すりをしっかり持って、ゆっくりゆっくり上がって行きましょう。
ヘアピンカーブ状に折れ曲がった階段を上りきると山門に到着です。山門にはベンチがあるので、ひとまずそこまで頑張って!

山門さんもん
息をはずませて急な石段を上りきると、風格ある山門が出迎えてくれました。
昭和9年(1934)、当時の住職の代替わりにあわせ、わずか3ヶ月で完成したとか。当時の職人さんの技術の高さがうかがえる堂々たる山門です。
山門の中には、ベンチがあります。
ここで息を整えて
参りましょう。
→詳細はこちら

参道〜山門からの石段〜
山門の向こうにもさらに石段が…。
まだまだ、道のりは序盤です。
ここもゆっくり上っていきましょう。
上りきったら、お不動さまとお大師さんの像が出迎えてくれますよ。

不動明王像
海岸山岩屋寺のご本尊が不動明王です。
いつも身近で人々を護るために、大日如来が姿を変えて現われたのがお不動さまだとされています。
ここには、不動明王像を中心に据えた小さな廻廊が設けられていて、お百度参りができますよ。

修行大師像しゅぎょうだいしぞう
四国八十八個所霊場を開いたのが弘法大師、空海です。
この地を訪れたお大師さんが「山高き 谷の朝霧海に似て 松ふく風を波にたとえむ」と詠み、海岸山岩屋寺と名づけたと言われています。

遍路墓へんろばか 数百年前から近代に至るまで、お遍路の途中で行き倒れた方や旅の途上で亡くなった方を弔う小さな墓標が参道沿いにひっそりと立ち並び、参道を行く人々を見守ってくれています。

杉の大木すぎのたいぼく
極楽橋の側に、岩屋寺の山内一大きな杉の大木がそびえています。
ぜひ見上げてみてください。
その幹の太さ、天を突くような高さで、悠久の時間を感じさせてくれることでしょう。

極楽橋と弥勒堂ごくらくばしとみろくどう
緋色の欄干が見えたらそれが極楽橋。その向こうに見えるのがのぞみ弥勒を安置している弥勒堂です。ちょっと立ち止まってお参りして行きましょう。
ここまで来たら、本堂まではあと一息。
この先、境内までしばらく上り階段が続きます。お堂で一休みしてから歩を進めましょう。

水天すいてん
極楽橋のそばにあるお大師さまと地蔵たち。その足元にひっそりとあるのが水天です。
お姿がはっきりとは見えなく
なるくらい古いもののようで
す。祠の上に置かれた長柄の
ひしゃくで、中に湧いた水を
掛けてあげましょう。

のぞみ弥勒のぞみみろく 弥勒堂(みろくどう)の中に安置しているのは、お釈迦さまの入滅から56億7000万年後の未来の世に仏となってこの世にくだり、人々を救うという弥勒菩薩さまです。

参道弥勒堂から虚空蔵堂へ
石段が連なる参道沿いには、永代供養のお地蔵さまが並んでいます。その優しい表情は「もうあと一息だよ」って、励ましてくれているよう。
見上げれば、木々の向こうに遍照閣や納経所の建物が見えてきます。

虚空蔵堂こくうぞうどう
延享4年(1747)に建立された虚空蔵堂は、境内で一番古い建物と伝えられています。
扁額に刻まれた「雨寶」の文字は、智慧や財の宝を無限にもたらすという虚空蔵菩薩のご利益を象徴しています。
お堂の脇にベンチを配置しています。どうぞここで一息ついてから本堂へ向かってください。
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道開不動尊みちびらきふどうそん
虚空蔵堂の背後にある岩壁に、苔むした石造りのお不動さんが私たちを見下ろしています。
新しくものごとを始める時や、難局に当たって行き詰まった時にお祈りすると道が開けると、多くの方にお詣りされているそう。
岩屋寺にお参りの際はぜひお忘れなく。
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弁財天べんざいてん
虚空蔵堂の背後にある岩窟には、たおやかな表情の弁財天さんがおまつりされています。
“財を弁ずる”という言葉通り、金運向上にご利益があると言われています。
また、“弁才天”とも表わされ、芸事に携わる人々から信仰を集めています。
→詳細はこちら

参道虚空蔵堂から境内へ
虚空蔵堂から見えるなだらかな石段。突き当たりを右手に折れ、最後の急階段を上りきると、ついに境内に到着です。おつかれさまでした!
境内には、本堂、大師堂だけでなく、人々の信仰を集めてきた、さまざまな行場も点在しています。
お時間のある方は、ぜひぜひ体験してみてくださいね。
*詳細はこちらから
→境内の見所・参拝スポット
→仏教体験

トチの原生林とちのげんせいりん
岩屋寺の参道や境内周辺はトチの原生林に覆われています。樹齢数百年を越す巨木も点在しています。
大きな木を見かけたら、少し足を止めて見上げてみてください。幹の太さや豊かに葉を茂らせた枝振り、梢に、きっとお山の歴史を感じられることでしょう。
岩屋寺一帯は、国の名勝、県立自然公園に指定されています。